英語を学ぶ際、多くの人が隙間時間に「聞き流し」を活用しています。
通勤中や家事をしながら英語の音声を聞くことで、自然と英語が身につくのではないかと期待することもあるでしょう。
しかし、「ただ聞いているだけ」の聞き流しは、英語力を効果的に向上させる方法ではありません。
今回は、なぜ聞き流しが効果的でないのか、そしてリスニング力を確実に伸ばすための正しい学習法について詳しく解説していきます。
なぜ「聞き流し」だけでは効果がないのか?
「聞き流し」だけでは英語力が伸びない理由は、受動的なリスニングにとどまってしまうからです。
洋楽を聞く人ならよくわかると思いますが、ただ聞いているだけでは歌詞の意味はおろか文や単語も全くわからないなんてことも珍しくありません。
私たちが言語を習得するためには、音をただ受け取るだけでなく、意識的にその音を理解し、言葉の意味や文脈を考えながら聞く「能動的なリスニング」が必要です。
以下に、聞き流しが効果的でない主な理由を挙げます。
反復学習が不足
聞き流しでは、同じフレーズや文法の構造を繰り返し理解し、実際に使えるまで落とし込む機会が少ないです。
学んだ内容を意識的に反復し、実践に繋げることが重要です。
注意力が分散する
聞き流しているだけでは、音声に集中できていないことが多いです。
例えば、家事をしている時や運転中に聞いていると、脳は同時に別のことに注意を払っています。
結果として、英語に対する理解が浅くなり、学習効果は期待できません。
内容理解が不十分
聞き流しでは、単語やフレーズが耳に入るだけで、文全体の意味や文脈を深く理解する機会がありません。
リスニングの本質は、聞いた内容を理解し、それを頭の中で処理するプロセスにあります。
正しいリスニング学習法とは?
効果的なリスニングスキルを身につけるためには、ただ英語を聞くだけではなく、以下のような「能動的な学習法」を取り入れることが大切です。
1. シャドーイングを取り入れる
シャドーイングとは、英語音声を聞きながら、少し遅れて同じ内容を口に出して繰り返す学習法です。
この方法を使うことで、発音やリズムを耳で捉えながら、脳をフル活用して英語の意味を理解することができます。
シャドーイングは、リスニング力とスピーキング力を同時に強化する効果的な方法です。
2. ディクテーションを行う
ディクテーションは、聞いた英語を一言一句書き取る方法です。
この学習法では、細かい音や語彙の使い方にまで注意を払うことが求められるため、リスニングの精度が向上します。
また、文法やスペルの確認もできるため、総合的な英語力の向上に繋がります。
3. 適切なレベルの教材を選ぶ
リスニング教材は、自分のレベルに合ったものを選ぶことが重要です。
難しすぎると内容が理解できずに挫折しやすく、逆に簡単すぎると学習の成果が上がりません。
理解できる語彙の範囲が70〜80%程度の教材を選ぶと、挑戦しながらも着実に成長を感じられるでしょう。
アクティブリスニングを心がける
アクティブリスニングとは、単に音を聞くのではなく、意味を理解しようと意識して聞くことです。
リスニング中に聞き取れない単語があった場合、すぐに意味を調べて確認するなど、積極的に学習に取り組む姿勢が必要です。
まとめ
英語の聞き流しは、時間を有効に使っているように見えて、実際にはあまり効果がありません。
リスニング力を本当に向上させたいのであれば、シャドーイングやディクテーションなどのアクティブな学習法を取り入れることが大切です。
また、教材選びや学習レベルの調整も重要なポイントです。
効率的なリスニング学習を行い、英語力を飛躍的に向上させましょう。
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